2024-09-01から1ヶ月間の記事一覧
少納言のblogです。源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります 少納言のホームページ 源氏物語&古典 少納言の部屋も ぜひご覧くださいhttps://syounagon.jimdosite.com 【ふるさと納税】新潟県伝統工芸品「十日町友禅」最高級手描友…
源氏18歳正月頃~19歳正月 乳母子の大輔の命婦から亡き常陸宮の姫君の噂を聞いた源氏は、 「零落した悲劇の姫君」という幻想に憧れと好奇心を抱いて求愛した。 親友の頭中将とも競い合って逢瀬を果たしたものの、 彼女の対応の覚束なさは源氏を困惑させた。 …
光源氏18歳3月から冬10月の話。 瘧(おこり、マラリア)を病んで加持(かじ)のために北山を訪れた源氏は、 通りかかった家で密かに恋焦がれる藤壺(23歳)の面影を持つ少女 (後の紫の上。10歳ほど)を垣間見た。 少女の大伯父の僧都によると彼女は藤壺の兄…
源氏17歳夏から10月。 従者藤原惟光の母親でもある乳母の見舞いの折、 隣の垣根に咲くユウガオの花に目を留めた源氏が取りにやらせたところ、 邸の住人が和歌で返答する。 市井の女とも思えない教養に興味を持った源氏は、 身分を隠して彼女のもとに通うよう…
光源氏17歳夏の話。 空蝉を忘れられない源氏は、 彼女のつれないあしらいにも却って思いが募り、 再び紀伊守邸へ忍んで行った。 そこで継娘(軒端荻)と碁を打ち合う空蝉の姿を覗き見し、 決して美女ではないもののたしなみ深い空蝉を やはり魅力的だと改め…
五月雨の夜、17歳になった光源氏のもとに、頭中将が訪ねてきた。さらに左馬頭(さまのかみ)と藤式部丞(とうしきぶのじょう)も交えて、4人で女性談義をすることになる。その後、紀伊守の屋敷に方違えのために訪れた源氏は、伊予介の後妻である、前日話題と…
【源氏物語 第1帖 桐壺〈きりつぼ〉】 いづれの御時にか、 女御、更衣あまたさぶらひたまひけるなかに、 いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めきたまふありけり。 少納言のホームページ 源氏物語&古典 少納言の部屋 ぜひご覧ください https://syoun…
【源氏物語697 第21帖 乙女52 】春になってからは専念に源氏は宮の五十の御賀の用意をしていた。東の院でも仕事を分担し助けていた。花散里と紫の上とは同情を互いに持って美しい交際をしているのである。 〜春になってからは専念に源氏は 宮の五十の御賀の…
【源氏物語688 第21帖 乙女43】源氏は、夕霧の世話を花散里の君に頼む。花散里は、素直な気質で若君を愛して大切に世話をする。夕霧は、こうした優しい人と夫婦になりえたら幸福であろうと思った。 〜若君は雲井の雁へ手紙を送ることもできなかった。 二つの…
【源氏物語684 第21帖 乙女39】浅葱《あさぎ》の袍を着て行くことが嫌で、若君は御所へ行かなかったが 五節を機会に、好みの色の直衣《のうし》を着て宮中へ出入りすることを許された。 〜浅葱《あさぎ》の袍《ほう》を着て行くことがいやで、 若君は御所へ…
【源氏物語679 第21帖 乙女34】夕霧の若君には、「‥貴公子でおありになっても、最初の殿様が 浅葱《あさぎ》の袍《ほう》の六位の方とは」と姫君の乳母の言う声も聞こえるのであった。 〜「伯父《おじ》様の態度が恨めしいから、 恋しくても 私はあなたを忘…
【源氏物語674 第21帖 乙女29】大臣は冷泉帝に女御退出を願い出て自邸に迎えることにした。女御の話し相手として雲居の雁も呼ばれた。 〜内大臣はそれきりお訪ねはしないのであるが 宮を非常に恨めしく思っていた。 夫人には 雲井の雁の姫君の今度の事件につ…
【源氏物語668 第21帖 乙女23】大臣は「年若いとはいえ、あまりに幼稚な心を持っている貴女とは知らないで、娘としての人並みの未来を考えていたのだ。私のほうが廃《すた》り物になった気がする」と言う。 〜姫君は何も知らずにいた。 のぞいた居間に 可憐…
【源氏物語662 第21帖 乙女17】内大臣は「人生などというものは、せめて好きな楽しみでもして暮らしてしまいたい」と言いながら夕霧に杯を勧める。雲居の雁の姫君はもうあちらへ帰してしまったのである。 〜「こちらへ」 と宮はお言いになって、 お居間の中…
【源氏物語656 第21帖 乙女11】梅壺の前斎宮が后におなりになった。女王の幸運に世間は驚いた。源氏が太政大臣になって、右大将が内大臣になった。そして関白の仕事を源氏はこの人に譲ったのであった。 〜皇后が冊立《さくりつ》されることになっていたが、 …
【源氏物語649 第21帖 乙女4】源氏は夕霧を大学に入れ学問をさせることにした。自家の勢力に慢心せず、将来の国家の柱石たる教養を受けておくことが大切であること。親としての考えを大宮に話す。 〜「ただ今わざわざ低い位に置いてみる必要もないようです…
【10分で聴く源氏物語 21帖 乙女1】源氏の若君 夕霧が元服の式を挙げた。大変華やかな祝い事であったが、源氏は考えがあり夕霧は六位の浅葱の袍《ほう》を着せた。大宮は言語道断だとお嘆きになった by🐱
【源氏物語646 第21帖 乙女1】源氏は、禊の日に手紙を藤の花につけて朝顔の姫君に届ける。源氏は何かにつけ 宮家に物質的に御補助をする。 〜春になって女院の御一周年が過ぎ、 官人が喪服を脱いだのに続いて四月の更衣期になったから、 はなやかな空気の満…
【源氏物語641 第20帖 朝顔23】紫の上の機嫌をとる。優しく妻の髪を直したりして源氏はいるのであったが、夫人はいよいよ顔を向こうへやってしまって何も言わない。 〜「女院がお崩《かく》れになってから、 陛下が寂しそうにばかりしておいでになるのが心苦…
【源氏物語636 第20帖 朝顔18】儚いのが人生であるからと源氏は思いながらも、源典侍が長生きをして 気楽に仏勤めして暮らしているのも仏のお教えになったこの世の相であると感じてしんみりとした。 〜「あのころのことは皆昔話になって、 思い出してさえあ…
【源氏物語629 第20帖 朝顔11】朝顔の姫君と源氏が似合いの縁であるという世間の噂に 源氏の愛がうつってしまったら自分は惨めであろうと 辛い気持ちになる。 〜初めの態度はどこまでもお続けになる朝顔の女王の 普通の型でない点が、 珍重すべきおもしろい…
【源氏物語594 第19帖 薄雲25】「‥頭はただ混乱いたすばかりで、私も長く生きていられない気がいたします」こんなことを 源氏が言っているうちに 女院は、あかりが消えていくように 崩御遊ばされた。 〜「無力な私も陛下の御後見に できますだけの努力はして…
【源氏物語625 第20帖 朝顔7】「今はもう神に託しておのがれになることもできないはずです。私が不幸な目にあっていた時以来の苦しみの記録の片端でもお聞きください」源氏は朝顔の姫君に会いたいと伝える。 〜「今になりまして、 お居間の御簾の前などにお…
【源氏物語619 第20帖 朝顔1】朝顔の斎院は、父君の桃園式部卿の宮の喪のために職をお辞しになり、叔母の女五の宮と同居しておいでになる。宮のお見舞いに託して源氏は訪問しに行った。 〜斎院は父宮の喪のために職をお辞しになった。 源氏は例のように古い…
【源氏物語612 第19帖 薄雲43】源氏は、自分の望みは閑散な身になって 風流三昧の暮らしたいと言った。女御のお返事はおおようで、源氏の心それに惹きつけられてしまって、日の暮れるまでとどまっていた。 〜「今の私の望みは閑散な身になって 風流三昧《ざ…
【源氏物語606 第19帖 薄雲37】秋の除目《じもく》に源氏を太政大臣に任じようとあそばして、内諾を得るためにお話をあそばした時に、帝は源氏を天子にしたいかねての思召しをおもらしになった。 〜秋の除目《じもく》に源氏を太政大臣に任じようとあそばし…
【源氏物語600 第19帖 薄雲31】帝は、女院と源氏の君の秘密を他に知った者はいないかと お聞きになった。僧都は、「‥私と王命婦以外にこの秘密をうかがい知った者はございません。」と答えた。 〜何とも仰せがないので、 僧都は進んで秘密をお知らせ申し上げ…
【源氏物語589 第19帖 薄雲20】日月星などの天象の上にも不思議が多く現われて世間に不安な気がみなぎっていた。源氏の内大臣だけには解釈のついて、やましく苦しく思われることが混じっていた。 〜今年はだいたい静かでない年であった。 何かの前兆でないか…
【源氏物語584 第19帖 薄雲15】明石の上のことを絶えず思いやっている源氏は、公私の正月の用が片づいたころのある日、大井へ出かけようとして、ときめく心に装いを凝らしていた。 〜山荘の人のことを絶えず思いやっている源氏は、 公私の正月の用が片づいた…
【源氏物語 579 第19帖 薄雲10】明石の姫君は二条院に着いた。紫の上の居間で菓子を食べなどしていたが、そのうちあたりを見まわして母のいないことに気がつくと、かわいいふうに不安な表情を見せた。 〜暗くなってから着いた二条の院のはなやかな空気は ど…
【源氏物語 574 第19帖 薄雲5】賢い人に聞いて見ても、占いをさせてみても、二条の院へ渡すほうに姫君の幸運があるとばかり言われて、明石の上は子を放すまいと固執する力が弱って行った。 〜賢い人に聞いて見ても、占いをさせてみても、 二条の院へ渡すほう…