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いにしえの都の高貴なネコ様のつぶやき🌸

我は、いにしえの都の高貴なネコ様🐱マロン🍀 下僕1号👩 下僕2号👨‍💼と ゆるりと暮らしておる。そんな我のつぶやきである🐱💖 

【10分で聴く源氏物語 21帖 乙女8】姉に夕霧の手紙を渡した息子を咎める惟光。若君と知ると笑顔に「‥女官のお勤めをさせるより貴公子に愛される方が良い。私も明石の入道になるかな」と言う。by🐱

🌼【源氏物語684 第21帖 乙女39】浅葱《あさぎ》の袍を着て行くことが嫌で、若君は御所へ行かなかったが 五節を機会に、好みの色の直衣《のうし》を着て宮中へ出入りすることを許された。

〜浅葱《あさぎ》の袍《ほう》を着て行くことがいやで、

若君は御所へ行くこともしなかったが、

五節を機会に、

好みの色の直衣《のうし》を着て宮中へ出入りすることを

若君は許されたので、その夜から御所へも行った。

まだ小柄な美少年は、

若公達《わかきんだち》らしく御所の中を遊びまわっていた。

帝をはじめとしてこの人をお愛しになる方が多く、

ほかには類もないような御 恩寵《おんちょう》を

若君は身に負っているのであった。

 五節の舞い姫がそろって御所へはいる儀式には、

どの舞い姫も盛装を凝らしていたが、

美しい点では源氏のと、

大納言の舞い姫がすぐれていると若い役人たちはほめた。

実際二人ともきれいであったが、

ゆったりとした美しさはやはり源氏の舞い姫がすぐれていて、

大納言のほうのは及ばなかったようである。

きれいで、現代的で、

五節の舞い姫などというもののようでないつくりにした

感じよさがこうほめられるわけであった。

例年の舞い姫よりも少し大きくて

前から期待されていたのにそむかない五節の舞い姫達であった。

🌹🎼#五七の調べ  written by #秦暁

 

🌼【源氏物語685 第21帖 乙女40】源氏も参内して陪観したが、五節の舞い姫の少女が目にとまった昔を思い出した。辰の日の夕方に大弐《だいに》の五節へ源氏は手紙を書いた。

〜源氏も参内して陪観したが、

五節の舞い姫の少女が目にとまった昔を思い出した。

辰の日の夕方に大弐《だいに》の五節へ源氏は手紙を書いた。

内容が想像されないでもない。

少女子《をとめご》も さびぬらし 天つ袖

 ふるき世の友 よはひ経ぬれば

五節は今日までの年月の長さを思って、

物哀れになった心持ちを源氏が

昔の自分に書いて告げただけのことである、

これだけのことを

喜びにしなければならない自分であるということをはかなんだ。

かけて言はば 今日のこととぞ 思ほゆる

 日かげの霜の 袖にとけしも

新嘗祭《にいなめまつり》の

小忌《おみ》の青摺《あおず》りを模様にした、

この場合にふさわしい紙に、

濃淡の混ぜようをおもしろく見せた漢字がちの手紙も、

その階級の女には適した感じのよい返事の手紙であった。

 若君も特に目だった美しい自家の五節を舞の庭に見て、

逢ってものを言う機会を作りたく、

楽屋のあたりへ行ってみるのであったが、

近い所へ人も寄せないような警戒ぶりであったから、

羞恥《しゅうち》心の多い年ごろのこの人は

歎息《たんそく》するばかりで、

それきりにしてしまった。

美貌《びぼう》であったことが忘られなくて、

恨めしい人に逢われない心の慰めには

あの人を恋人に得たいと思っていた。

🌺🎼#朝露  written by #のる

 

🌼【源氏物語686 第21帖 乙女41】惟光《これみつ》は典侍《ないしのすけ》の職が一つあいてある補充に娘を採用されたいと申し出た。源氏もその希望を叶えると聞いて 若君は聞いて残念に思った。

〜五節の舞い姫は皆とどまって

宮中の奉仕をするようとの仰せであったが、

いったんは皆退出させて、

近江守《おうみのかみ》のは唐崎《からさき》、

摂津守の子は浪速で祓いをさせたいと願って自宅へ帰った。

大納言も別の形式で宮仕えに差し上げることを奏上した。

左衛門督《さえもんのかみ》は娘でない者を

娘として五節に出したということで問題になったが、

それも女官に採用されることになった。

惟光《これみつ》は典侍《ないしのすけ》の職が

一つあいてある補充に娘を採用されたいと申し出た。

源氏もその希望どおりに

優遇をしてやってもよいという気になっていることを、

若君は聞いて残念に思った。

自分がこんな少年でなく、

六位級に置かれているのでなければ、

女官などにはさせないで、

父の大臣に乞《こ》うて同棲を黙認してもらうのであるが、

現在では不可能なことである。

恋しく思う心だけも知らせずに終わるのかと、

たいした思いではなかったが、

雲井の雁を思って流す涙といっしょに、

そのほうの涙のこぼれることもあった。

💐🎼#甘い夢の一つ  written by #のる 

 

🌼【源氏物語687 第21帖 乙女42】姉に夕霧の手紙を渡した息子を咎める惟光。若君と知ると笑顔になって「‥女官のお勤めをさせるより貴公子に愛される方が良い。私も明石の入道になるかな」と言う。

〜節の弟で若君にも丁寧に臣礼を取ってくる惟光の子に、

ある日逢った若君は平生以上に親しく話してやったあとで言った。

「五節はいつ御所へはいるの」

「今年のうちだということです」

「顔がよかったから私はあの人が好きになった。

 君は姉さんだから毎日見られるだろうからうらやましいのだが、

 私にももう一度見せてくれないか」

「そんなこと、私だってよく顔なんか見ることはできませんよ。

 男の兄弟だからって、あまりそばへ寄せてくれませんのですもの、

 それだのにあなたなどにお見せすることなど、だめですね」

と言う。

「じゃあ手紙でも持って行ってくれ」

と言って、若君は惟光《これみつ》の子に手紙を渡した。

これまでもこんな役をしては

いつも家庭でしかられるのであったがと迷惑に思うのであるが、

ぜひ持ってやらせたそうである若君が気の毒で、

その子は家へ持って帰った。

五節は年よりもませていたのか、若君の手紙をうれしく思った。

緑色の薄様《うすよう》の美しい重ね紙に、

字はまだ子供らしいが、

よい将来のこもった字で感じよく書かれてある。

日かげにも しるかりけめや 少女子《をとめご》が

天の羽袖に かけし心は

姉と弟がこの手紙をいっしょに読んでいる所へ

思いがけなく父の惟光が出て来た。

隠してしまうこともまた恐ろしくてできぬ若い姉弟であった。

「それは、だれの手紙」

父が手に取るのを見て、姉も弟も赤くなってしまった。

「よくない使いをしたね」

としかられて、逃げて行こうとする子を呼んで、

「だれから頼まれた」

と惟光が言った。

「殿様の若君がぜひっておっしゃるものだから」

と答えるのを聞くと、

惟光は今まで怒っていた人のようでもなく、

笑顔になって、

「何というかわいいいたずらだろう。

 おまえなどは同い年でまだまったくの子供じゃないか」

とほめた。

妻にもその手紙を見せるのであった。

「こうした貴公子に愛してもらえば、

 ただの女官のお勤めをさせるより

 私はそのほうへ上げてしまいたいくらいだ。

 殿様の御性格を見ると恋愛関係をお作りになった以上、

 御自身のほうから相手をお捨てになることは絶対にないようだ。

 私も明石の入道になるかな」

などと惟光は言っていたが、

子供たちは皆立って行ってしまった。

🌷🎼#優しい憂雨に  written by #蒲鉾さちこ

 

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