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いにしえの都の高貴なネコ様のつぶやき🌸

我は、いにしえの都の高貴なネコ様🐱マロン🍀 下僕1号👩 下僕2号👨‍💼と ゆるりと暮らしておる。そんな我のつぶやきである🐱💖 

【10分で聴く源氏物語 第10帖 賢木10】源氏は山から折って帰った紅葉🍁を藤壺の中宮に贈った(手紙付き💦)中宮は瓶に入れて庇の間に出してしまった( ̄▽ ̄;)朱雀帝は源氏と朧月夜の仲を咎めないby🙀

🍁【源氏物語229 第十帖 賢木41】紫の上は一段と美しくなっている。源氏は山から折って帰った紅葉を御所においでの中宮に贈った。

〜夫人は幾日かのうちに一段ときれいになったように思われた。

高雅に落ち着いている中に、

源氏の愛を不安がる様子の見えるのが可憐であった。

幾人かの人を思う幾つかの煩悶《はんもん》は外へ出て、

この人の目につくほどのことがあったのであろう、

「色変はる」というような歌を

詠んできたのではないかと哀れに思って、

源氏は常よりも強い愛を夫人に感じた。

 

山から折って帰った紅葉は庭のに比べると

すぐれて紅《あか》くきれいであったから、

それを、長く何とも手紙を書かないでいることによって、

また堪えがたい寂しさも感じている源氏は、

ただ何でもない贈り物として、

御所においでになる中宮の所へ持たせてやった。

 

手紙は命婦《みょうぶ》へ書いたのであった。

珍しく御所へおはいりになりましたことを伺いまして、

両宮様いずれへも御無沙汰《ごぶさた》しておりますので、

その際にも上がってみたかったのですが、

しばらく宗教的な勉強をしようとその前から思い立っていまして、

日どりなどを決めていたものですから失礼いたしました。

紅葉は私一人で見ていましては、

錦を暗い所へ置いておく気がしてなりませんから持たせてあげます。

よろしい機会に宮様のお目にかけてください。

と言うのである。

 

🍁【源氏物語230 第十帖 賢木42】源氏から贈られた紅葉には手紙が結んであった。藤壺の宮は女房たちの不審を招くとお思いになり反感をお覚えになった。

実際珍しいほどにきれいな紅葉であったから、

中宮も喜んで見ておいでになったが、

その枝に小さく結んだ手紙が一つついていた。

女房たちがそれを見つけ出した時、

宮はお顔の色も変わって、

まだあの心を捨てていない、

同情心の深いりっぱな人格を持ちながら、

こうしたことを突発的にする矛盾があの人にある、

女房たちも不審を起こすに違いないと

反感をお覚えになって、

瓶《かめ》に挿させて、

庇《ひさし》の間の柱の所へ出しておしまいになった。

ただのこと、

東宮の御上についてのことなどには信頼あそばされることを、

丁寧に感情を隠して告げておよこしになる中宮を、

どこまでも理智だけをお見せになると源氏は恨んでいた。

東宮のお世話はことごとく源氏がしていて、

それを今度に限って冷淡なふうにしてみせては

人が怪しがるであろうと思って、

源氏は中宮が御所をお出になる日に行った。

まず帝《みかど》のほうへ伺ったのである

 

🍁【源氏物語231 第十帖 賢木43】帝は、尚侍と源氏との仲をご存じであったが、恋愛するのに最も相応しい二人であるから と咎めようとは思し召さない。

〜帝はちょうどお閑暇《ひま》で、

源氏を相手に昔の話、

今の話をいろいろとあそばされた。

帝の御容貌は院によく似ておいでになって、

それへ艶《えん》な分子がいくぶん加わった、

なつかしみと柔らかさに満ちた方でましますのである。

帝も源氏と同じように、

源氏によって院のことをお思い出しになった。

尚侍《ないしのかみ》との関係が

まだ絶えていないことも帝のお耳にはいっていたし、

御自身でお気づきになることもないのではなかったが、

それもしかたがない、

今はじめて成り立った間柄ではなく、

自分の知るよりも早く源氏のほうが

その人の情人であったのであるからと思召《おぼしめ》して、

恋愛をするのに最もふさわしい二人であるから、

やむをえないともお心の中で許しておいでになって、

源氏をとがめようなどとは、少しも思召さないのである。

詩文のことで源氏に質問をあそばしたり、

また風流な歌の話をかわしたりするうちに、

斎宮の下向の式の日のこと、

美しい人だったことなども帝は話題にあそばした。

源氏も打ち解けた心持ちになって、

野の宮の曙《あけぼの》の別れの身にしんだことなども

皆お話しした。

 

🍁【源氏物語232 第十帖 賢木44】朱雀帝は、どの兄弟よりも東宮を大切に思っており、平凡な自分の不名誉を回復してくれるだろうと頼みにしていると仰せになる。

〜二十日《はつか》の月がようやく照り出して、

夜の趣がおもしろくなってきたころ、

帝は、

「音楽が聞いてみたいような晩だ」

と仰せられた。

「私は今晩中宮が退出されるそうですから

 御訪問に行ってまいります。

 院の御遺言を承っていまして、

 だれもほかにお世話をする人もない方でございますから、

 親切にしてさしあげております。

 東宮と私どもとの関係からもお捨てしておけませんのです」

と源氏は奏上した。

「院は東宮を自分の子と思って愛するようにと仰せなすったからね、

 自分はどの兄弟よりも大事に思っているが、

 目に立つようにしてもと思って、

 自分で控え目にしている。

 東宮はもう字などもりっぱなふうにお書きになる。

 すべてのことが平凡な自分の不名誉を

 あの方が回復してくれるだろうと頼みにしている」

「それはいろんなことを大人のようになさいますが、

 まだ何と申しても御幼齢ですから」

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