2024-06-22から1日間の記事一覧
【平家物語 第2巻 小松教訓③】 重盛は、父を諫めて、中門から出てきたが、 清盛の承諾を得たものの、 まだ何かと不安であったから、侍達を集めると、 「たとえ清盛公のご命令だからといって、 大納言を殺すような事はするな。 清盛公は、気の短いお人だから…
【平家物語 第2巻 小松教訓③】 清盛邸の一間に押こめられたままの新大納言成親は、 次第に冷静になるにつれて、 陰謀露顕の理由をあれこれと考えていた。 「それにしても、用意周到にとは思い続けておったが、 どこかに疎漏な点があったのであろう? 北面の…
【平家物語28 第2巻 西光被斬③〈さいこうがきられ〉】 検非違使安倍資成《けびいしあべのすけなり》を召し、 院の御所への使いを命じた。 資成は御所に着くと、 大膳大夫信業《だいぜんのだいふのぶなり》を呼んで清盛の伝言を、 法皇に伝えてくれるように頼…
【平家物語 第2巻 西光被斬①〈さいこうがきられ〉】 山門の衆徒が、前座主《ざす》の流罪を妨害して、 山へ連れ戻した知らせは、後白河法皇をひどく怒らせた。 「山門の大衆どもは、勅命を何と心得えて、 このように言語道断のことをするのだろうか?」 側に…
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理を顕す。奢れる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。猛き者もつひには滅びぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。 少納言のホームページ 源氏物語&古典 少納言の部屋 ぜひご覧ください h…
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理を顕す。奢れる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。猛き者もつひには滅びぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。 日常のスキマ時間に平家物語🌊にふれてみませんか🪷
【平家物語 第2巻 座主流し③〈ざすながし〉】 驚いたのは、明雲大僧正である。 元々、道理一点ばりの人だからここに及んでも、 喜ぶより先に、この事件の行末を気にかけていた。 「私は、法皇の勅勘を受けて流される罪人なのですから、 少しも早く、都の内を…
【平家物語23 第2巻 座主流し①〈ざすながし〉】 治承元年五月五日、叡山の座主、明雲《めいうん》大僧正は、 宮中の出入りを差しとめられた。 同時に、天皇平安の祈りを捧げるために預っていた、 如意輪観音《にょいりんかんのん》の本尊も取上げられた。 更…