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いにしえの都の高貴なネコ様のつぶやき🌸

我は、いにしえの都の高貴なネコ様🐱マロン🍀 下僕1号👩 下僕2号👨‍💼と ゆるりと暮らしておる。そんな我のつぶやきである🐱💖 

【10分で聴く源氏物語 第13帖 明石10 】源氏は紫の上に「またここでよけいな夢を一つみました」と、明石の君との結婚のことを手紙で伝えた‥紫の上が可哀想だよ(T ^ T)どんだけ夢見とるねんby😿

🪻【源氏物語395 第13帖 明石57】願いが成就したもの物思いをする明石入道。源氏は紫の上のことを思って後悔をする源氏。

〜入道からいえば事が成就しているのであるが、

その境地で新しく物思いをしているのが憐《あわ》れであった。

二条の院の女王《にょおう》にこの噂が伝わっては、

恋愛問題では嫉妬する価値のあることでないとわかっていても、

秘密にしておく自分の態度を恨めしがられては苦しくもあり、

気恥ずかしくもあると思っていた源氏が

紫夫人をどれほど愛しているかは

これだけでも想像することができるのである。

女王も源氏を愛することの深いだけ、

他の愛人との関係に不快な色を見せたそのおりおりのことを

今思い出して、

なぜつまらぬことで恨めしい心にさせたかと、

取り返したいくらいにそれを後悔している源氏なのである。

 

🪻【源氏物語396 第13帖 明石58】源氏は紫の上に「またここでよけいな夢を一つみました」と、明石の君との結婚のことを手紙で伝えた。

新しい恋人は得ても

女王へ焦れている心は慰められるものでもなかったから、

平生よりもまた情けのこもった手紙を源氏は京へ書いたのであるが、

奥に今度のことを書いた。

私は過去の自分のしたことではあるが、

あなたを不快にさせたつまらぬいろいろな事件を思い出しては

胸が苦しくなるのですが、

それだのにまたここでよけいな夢を一つ見ました。

この告白でどれだけあなたに隔てのない心を持っているかを

思ってみてください。

 

🪻【源氏物語397 第13帖 明石59】紫の上からの返事は無邪気な可憐なものであったが、うらなくも 思ひけるかな 契りしを 松より波は 越えじものぞ その歌から悔しさも感じられる。

〜「誓ひしことも」

(忘れじと誓ひしことをあやまたば三笠《みかさ》の山の神もことわれ)

という歌のように私は信じています。

と書いて、また、

何事も、

 しほしほと 先《ま》づぞ泣かるる かりそめの

 みるめは海人《あま》の すさびなれども

と書き添えた手紙であった。

京の返事は無邪気な可憐《かれん》なものであったが、

それも奥に源氏の告白による感想が書かれてあった。

お言いにならないではいらっしゃれないほど

現在のお心を占めていますことを

お報《し》らせくださいまして承知いたしましたが、

私には新しい恋人に傾倒していらっしゃる御様子が

昔のいろいろな場合と思い合わせて想像することもできます。

 うらなくも 思ひけるかな 契りしを

 松より波は 越えじものぞと

おおようではあるが

くやしいと思う心も確かにかすめて書かれたものであるのを、

源氏は哀れに思った。

この手紙を手から離しがたくじっとながめていた。

 

🪻【源氏物語398 第13帖 明石60】明石の君は恋愛も結婚も考えていたよりも悲しいものであると思いながらも 訪れも間遠な源氏の不快を買う言動もしない。

〜この当座幾日は山手の家へ行く気もしなかった。

女は長い途絶えを見て、

この予感はすでに初めからあったことであると歎《なげ》いて、

この親子の間では最後には海へ身を投げればよいという言葉が

以前によく言われたものであるが、

いよいよそうしたいほどつらく思った。

 

年取った親たちだけをたよりにして、

いつ人並みの娘のような幸福が得られるものとも知れなかった過去は、

今に比べて懊悩《おうのう》の片はしも知らない自分だった。

世の中のことはこんなに苦しいものなのであろうか、

恋愛も結婚も処女の時に考えていたより悲しいものであると、

女は心に思いながらも源氏には平静なふうを見せて、

不快を買うような言動もしない。

 

🪻【源氏物語399 第13帖 明石61】明石の上への愛は深くなっていくが、紫の上の気持ちを思い、浜の館で独り寝をすることの多い源氏。

〜源氏の愛は月日とともに深くなっていくのであるが、

最愛の夫人が一人京に残っていて、

今の女の関係をいろいろに想像すれば

恨めしい心が動くことであろうと思われる苦しさから、

浜の館《やかた》のほうで一人寝をする夜のほうが多かった。

 

🪻【源氏物語400 第13帖 明石62】源氏は いろいろに絵を描き、その時々の心を文章にしてつけていった。心が通じたのか、紫の上も絵を描き自身の日々を日記のように書いた。

〜源氏はいろいろに絵を描《か》いて、

その時々の心を文章にしてつけていった。

京の人に訴える気持ちで描いているのである。

女王の返辞が

この絵巻から得られる期待で作られているのであった。

感傷的な文学および絵画としてすぐれた作品である。

どうして心が通じたのか

二条の院の女王も ものの身にしむ悲しい時々に、

同じようにいろいろの絵を描いていた。

そしてそれに自身の生活を日記のようにして書いていた。

この二つの絵巻の内容は興味の多いものに違いない。

 

🪻【源氏物語401 第13帖 明石63】朱雀帝は朝廷の政務を総括的に見る人物に源氏を起用しないことは国家の損失と思し召し、皇太后の反対を押し切り赦免した。

〜春になったが帝《みかど》に御悩《ごのう》があって

世間も静かでない。

当帝の御子は右大臣の女《むすめ》の

承香殿《じょうきょうでん》の女御《にょご》の腹に皇子があった。

それはやっとお二つの方であったから

当然東宮へ御位《みくらい》はお譲りになるのであるが、

朝廷の御後見をして政務を総括的に見る人物に

だれを決めてよいかと帝はお考えになった末、

源氏の君を不運の中に沈淪《ちんりん》させておいて、

起用しないことは国家の損失であると思召《おぼしめ》して、

太后が御反対になったにもかかわらず赦免の御沙汰《ごさた》が、

源氏へ下ることになった。

 

🪻【源氏物語402 第13帖 明石64】朱雀帝は、いろいろなことが起こり心細く思し召して、再度 帰京の御沙汰があった。源氏は明石の浦を捨てて出ねばならぬ事は相当に源氏を苦しませた。

〜去年から太后も物怪《もののけ》のために病んでおいでになり、

そのほか天の諭《さと》しめいたことが

しきりに起こることでもあったし、

祈祷と御 精進で一時およろしかった御眼疾も

またこのごろお悪くばかりなっていくことに心細く思召して、

七月二十幾日に再度 御沙汰《ごさた》があって、

京へ帰ることを源氏は命ぜられた。

いずれはそうなることと源氏も期していたのではあるが、

無常の人生であるから、

それがまたどんな変わったことになるかもしれないと

不安がないでもなかったのに、

にわかな宣旨《せんじ》で帰洛《きらく》のことの決まったのは

うれしいことではあったが、

明石《あかし》の浦を捨てて出ねばならぬことは

相当に源氏を苦しませた。

 

🪻【源氏物語403 第13帖 明石65】京に戻る源氏。明石の入道は悲しむが 源氏が栄えねば自分の夢は叶わないと思い直した。明石の君は懐妊。別離が近づくが、源氏は女君を深く好きになっていた。

〜入道も当然であると思いながらも、

胸に蓋《ふた》がされたほど悲しい気持ちもするのであったが、

源氏が都合よく栄えねば

自分のかねての理想は実現されないのであるからと思い直した。

その時分は毎夜 山手の家へ通う源氏であった。

今年の六月ごろから女は妊娠していた。

別離の近づくことによって

あやにくなと言ってもよいように源氏は女を深く好きになった。

どこまでも恋の苦から離れられない自分なのであろうと

源氏は煩悶《はんもん》していた。

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