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いにしえの都の高貴なネコ様のつぶやき🌸

我は、いにしえの都の高貴なネコ様🐱マロン🍀 下僕1号👩 下僕2号👨‍💼と ゆるりと暮らしておる。そんな我のつぶやきである🐱💖 

【🌹10分で聴く源氏物語 第7帖 紅葉賀5〈もみじのが〉】人妻だの10歳の少女だの‥今度はアラフィフ熟女と恋愛🫢さらに、頭中将と熟女取り合い😳 宮との秘密の子のこともありカオスの源氏 by🙀  

🌹恋は人を若くする‥源典侍源氏物語109 第七帖 紅葉賀11】

御所にまで二条の院の新婦の問題が聞こえていった。

「気の毒じゃないか。左大臣が心配しているそうだ。

 小さいおまえを婿にしてくれて、

 十二分に尽くした今日までの好意がわからない年でもないのに、

 なぜその娘を冷淡に扱うのだ」

と陛下がおっしゃっても、

源氏はただ恐縮したふうを見せているだけで、

何とも御返答をしなかった。

帝は妻が気に入らないのであろうと かわいそうに思召した。

「格別おまえは放縦な男ではなし、

女官や女御たちの女房を情人にしている噂《うわさ》などもないのに、

 どうしてそんな隠し事をして

 舅《しゅうと》や妻に恨まれる結果を作るのだろう」  

と仰せられた。

 

帝はもうよい御年配であったが美女がお好きであった。

采女《うねめ》や女蔵人《にょくろうど》なども

容色のある者が宮廷に歓迎される時代であった。

したがって美人も宮廷には多かったが、

そんな人たちは源氏さえその気になれば

情人関係を成り立たせることが容易であったであろうが、

源氏は見馴《な》れているせいか女官たちへは

その意味の好意を見せることは皆無であったから、

怪しがってわざわざその人たちが

戯談《じょうだん》を 言いかけることがあっても、

源氏はただ冷淡でない程度にあしらっていて、

それ以上の交際をしようとしないのを物足らず思う者さえあった。

 

よほど年のいった典侍《ないしのすけ》で、

いい家の出でもあり、才女でもあって、

世間からは相当にえらく思われていながら、

多情な性質であって その点では

人を顰蹙《ひんしゅく》させている女があった。

源氏はなぜこう年がいっても

浮気がやめられないのであろうと不思議な気がして、

恋の戯談を言いかけてみると、不似合いにも思わず相手になってきた。

あさましく思いながらも、

さすがに風変わりな衝動を受けてつい源氏は関係を作ってしまった。

噂されてもきまりの悪い不つりあいな老いた情人であったから、

源氏は人に知らせまいとして、ことさら表面は冷淡にしているのを、

女は常に恨んでいた。

 

典侍は帝のお髪上《ぐしあ》げの役を勤めて、

それが終わったので、

帝はお召かえを奉仕する人をお呼びになって出てお行きになった部屋には、

ほかの者がいないで、

典侍が常よりも美しい感じの受け取れるふうで、

頭の形などに艶《えん》な所も見え、

服装も派手《はで》にきれいな物を着ているのを見て、

いつまでも若作りをするものだと源氏は思いながらも、

どう思っているだろうと知りたい心も動いて、

後ろから裳《も》の裾《すそ》を引いてみた。

 

🌹源氏 イケてる熟女との恋💖【源氏物語110 第七帖 紅葉賀12】

はなやかな絵をかいた紙の扇で

顔を隠すようにしながら見返った典侍の目は、

瞼《まぶた》を張り切らせようと故意に引き伸ばしているが、

黒くなって、深い筋のはいったものであった。

妙に似合わない扇だと思って、

自身のに替えて源典侍《げんてんじ》のを見ると、

それは真赤な地に、青で厚く森の色が塗られたものである。😘

(🎄🎅クリスマスカラーですねん🤭)

横のほうに若々しくない字であるが上手に

「 森の下草老いぬれば 駒《こま》もすさめず 刈る人もなし」

という歌が書かれてある。

厭味《いやみ》な恋歌などは書かずともよいのにと

源氏は苦笑しながらも、

「そうじゃありませんよ、

『大荒木の 森こそ夏の かげはしるけれ(森は夏の盛りと見受けられるようだ)

 で盛んな夏ですよ」

こんなことを言う恋の遊戯にも不似合いな相手だと思うと、

源氏は人が見ねばよいがとばかり願われた。

女はそんなことを思っていない。

 君し来《こ》ば 手馴《てな》れの駒《こま》に

 刈り飼はん 盛り過ぎたる下葉なりとも  

とても色気たっぷりな表情をして言う。

「笹《ささ》分けば 人や咎《とが》めん いつとなく

 駒馴《な》らすめる 森の木隠れ  

あなたの所はさしさわりが多いからうっかり行けない」

こう言って、立って行こうとする源氏を、

典侍は手で留めて、

「私はこんなにまで煩悶《はんもん》をしたことはありませんよ。

 すぐ捨てられてしまうような恋をして一生の恥をここでかくのです」

非常に悲しそうに泣く。

「近いうちに必ず行きます。

 いつもそう思いながら実行ができないだけですよ」

袖を放させて出ようとするのを、

典侍はまたもう一度追って来て

「橋柱」 (思ひながらに中や絶えなん)

と言いかける所作《しょさ》までも、

お召かえが済んだ帝が

襖子《からかみ》からのぞいておしまいになった。

不つり合いな恋人たちであるのを、

おかしく思召《おぼしめ》してお笑いになりながら、

帝は、

「まじめ過ぎる恋愛ぎらいだと言って

おまえたちの困っている男も やはりそうでなかったね」

典侍《ないしのすけ》へお言いになった。

典侍はきまり悪さも少し感じたが、

恋しい人のためには

濡衣《ぬれぎぬ》でさえも着たがる者が あるのであるから、

弁解はしようとしなかった。

それ以後御所の人たちが意外な恋としてこの関係を噂《うわさ》した。

 

🌹源典侍‥源氏のアラフィフの恋人 【源氏物語111 第七帖 紅葉賀13】

頭中将《とうのちゅうじょう》の耳にそれがはいって、

 源氏の隠し事はたいてい正確に察して知っている自分も、

 まだそれだけは気がつかなんだと思うとともに、

 自身の好奇心も起こってきて、

 まんまと好色な源典侍の情人の一人になった。

 この貴公子もざらにある若い男ではなかったから、

 源氏の飽き足らぬ愛を補う気で関係をしたが、

 典侍の心に今も恋しくてならない人はただ一人の源氏であった。 

困った多情女である。 

 

きわめて秘密にしていたので頭中将との関係を源氏は知らなんだ。

 御殿で見かけると恨みを告げる典侍に、

 源氏は老いている点にだけ同情を持ちながらも

 いやな気持ちがおさえ切れずに長く逢いに行こうともしなかったが、

 夕立のしたあとの夏の夜の涼しさに誘われて

 温明殿《うんめいでん》あたりを歩いていると、

 典侍はそこの一室で 琵琶《びわ》を上手に弾《ひ》いていた。

 

 清涼殿の音楽の御遊びの時、

 ほかは皆男の殿上役人の中へも加えられて 

琵琶の役をするほどの名手であったから、 

それが恋に悩みながら弾く絃《いと》の音《ね》には

 源氏の心を打つものがあった。

「瓜《うり》作りになりやしなまし」という歌を、

 美声ではなやかに歌っているのには少し反感が起こった。

 白楽天が聞いたという鄂州《がくしゅう》の女の琵琶も 

こうした妙味があったのであろうと源氏は聞いていたのである。

 弾きやめて女は物思いに堪えないふうであった。

 

 源氏は御簾《みす》ぎわに寄って 

催馬楽《さいばら》の東屋《あずまや》を歌っていると、 

「押し開いて来ませ」という所を同音で添えた。

 源氏は勝手の違う気がした。

  立ち濡《ぬ》るる 人しもあらじ 東屋に 

 うたてもかかる 雨そそぎかな  

と歌って女は歎息《たんそく》をしている。

自分だけを対象としているのではなかろうが、

どうしてそんなに人が待たれるのであろうと源氏は思った。 

 人妻は あなわづらはし 東屋の 

 まやのあまりも 馴《な》れじとぞ思ふ 

と言い捨てて、源氏は行ってしまいたかったのであるが、

 あまりに侮辱したことになると思って 

典侍の望んでいたように室内へはいった。